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世界の祝福中心家庭に送る顯進様の公開書信(2011年11月26日)-06

(前回からの続きです)

ここで、神さまの摂理の目的は、真の家庭理想の成就であり、
神さまの下の一家族という夢の実現であることをはっきりさせたいと思います。

お父様は平和神経の中で、モデル理想家庭においては、父母は子女に真の愛と生命と血統を伝授すると説明しておられます。
そして、そのような家庭の基準と伝統は、父母、子女、孫の三代を通して保たれなければならないと言われています。
ですから、真の家庭理想を実現するのは、父母だけではできないのです。
その家庭の家族全員が、最終的には各々の責任分担を、神さまのみ旨に一致するように果たさなければならないのです。

これを理解することは、後天時代においてはいっそう重要です。

お父様が、天正宮の奉献式の時に説明されていますが、神さまとお父様がすべての祝福家庭のために責任を取られた蕩減復帰時代とは異なり、この時代は、神さまと真の父母様の子女たちが、天の基準を守ることによって、天一国の市民としての相応しい位置を堂々と獲得することのできる時代を意味します。
言い方を変えれば、この時代は、息子娘たちが、神さまと彼らの両親から相続を受けるべき時だということです。

それでは、その相続とは何を相続するのでしょうか?
位置でしょうか?
お金あるいは財産でしょうか?
権力や権威でしょうか?
何を相続するのでしょうか?
さて、後継者を自称する人々もおれば、私たちの運動の資産すべての管理を主張する人々もいます。中には私たちのメンバーに対する権力と支配力を臆面もなく見せ付ける人々さえいます。
皆さんは、こういうものが天の基準であり、私たちが息子娘として相続すべきものだと思いますか?
それとも、私たちが相続すべきものはそれ以外の何かであると思いますか?

これは、私たちの運動において、長年にわたって残されてきた問題ですが、
現在の混乱によって、祝福中心家庭としての私たちのアイデンティティー(個有性)と責任を理解する上での核心的問題として、再び浮上してきました。

2000年にわたしは、「相続と発展」というテーマを掲げて世界を巡回し、祝福中心家庭のコミュニティーを訪問しました。
わたしは、「お父様のレガシー(お父様から相続すべきもの)とは何ですか」とメンバーたちに尋ねました。

ある人は、統一教会の創始者だとか、世界平和家庭連合の創始者だと言いました。
わたしは、確かにお父様は、そういった組織を創設されたが、その創設の背後にある摂理的動機を見ることができていないと指摘しました。
先述したように、組織やプロジェクトは、目的を果たすための手段であり、それ自体が目的ではないのです。
それでは何が最終目的なのでしょうか?

それは、創造原理を成就しようとする神さまの摂理なのです。

この意外な事実は、見たところとても簡単明瞭で、明白なものに見えますが、
その当時の多くのメンバーとリーダーたちはそれを見落としていました。
そしてそれは今でも見落とされています。
メシヤの使命とは、創造目的を成就することであり、それは人類始祖によって完成されなかった真の家庭理想を成就し定着させることであるということを、
私たちの観点として憶えておかなければなりません。

原理的観点によれば、復帰されたアダムが、その真の家庭理想の成就に向かって出発し、導いていきますが、彼一人では真の家庭を確立することはできません。

彼に協カして、理想家庭に対する神さまの期待を全うし、「平和理想世界王国」を建設しようとする家庭がなければならないのです。

したがって、その家庭の一人ひとりが、神さまの摂理的期待に一致して、各自の責任分担を受け入れ、自らのものとし、成就することのできる個性真理体とならなければなりません。
この過程は、操作されたり、強制や脅しによってなされるのではなく、
神さまのみ旨に自然屈服し、個人の5パーセントの責任分担を果たすことにより起こらなければなりません。

そういう意味でわたしは、自分の個人としての責任分担が何であり、長子としてどのような模範となるべきかについて、はっきりと理解していますし、
わたしがその責任分担を全うすると、信じて頂きたいと思います。

ところで皆様は、祝福中心家庭としての自分の責任分担が何であるのかはっきりと理解しておられるでしょうか?

この声明文全体を通して、わたしは皆さんが、祝福中心家庭として、「拡大された真の家庭」の家族の一員であると何度も述べてきました。

そのように繰り返してきたのには理由があります。
それは、真の家庭理想を実体化することにおける極めて重要な役割を、わたしの他の家族と同様に、皆さんも持っているからなのです。

わたしが「真の家庭」と言う時に、それが私の兄弟姉妹や親族のことを言っていると思いますか?
私たちはそこまで傲慢になることはできません。
真の家庭に対する期待は、人類が創造される前から存在していたのであり、
その期待は今も変わっていません。
私たちはその期待を全うし、栄誉を手にすることもできますが、それは全面的に私たち次第であり、祝福中心家庭のコミュニティーに関して言えば、それは皆さん次第だということです。

究極的には、真の愛と恒久平和の世界、
神さまの下の一家族という、神さま様の夢を真に成就した世界は、モデル理想家庭の基盤の上でのみ可能です。
ですから、
私たち全員が、神さまの理想家庭の正しい基準と伝統を相続し、体得し、実体化する責任があるのです。

皆さんがそのことに気が付くかどうかに関わらず、
皆さんは祝福中心家庭として、「後天時代」に相応しい、真の愛、生命、血統の先例を打ち立てなければなりません。
それが栄誉を受けることのできる道です。

「統一教」やそのリーダーたちが、あるいは他の誰かが、皆さんの祝福中心家庭としての資格を決定したり、否定したりできると考えてはいけません。
その栄誉に与ることができるかどうかは、皆さんの双肩にかかっているのであり、天のみ旨に一致した皆さんの努力と善なる行いによって量られるのです。
たとえどのように強制されたり、操られたり、脅迫されることがあっても、皆さんの良心と、私たちの運動の原則と価値に反することをしてはなりません。

皆さんは、拡大された真の家庭の家族の一員としてのアイデンティティーを決して忘れてはなりません。
私たちの運動が、真の愛と生命と血統という真の家庭理想を実体化して拡大することにより、この混乱した世界にビジョンを提供しなければならないこの時に、その運動の焦点が、単なる盲目的服従を最高の倫理とする宗教団体を建設することに変わってしまったのです。

私たちの信仰コミュニティーが、「ために生きる」という最高の精神的理想を実践して、団結しなければならない時に、憎しみと不信と恐怖を促進する、利己的で非道徳的な政治的環境のため分裂が生じているのです。
これは方向性を喪失し、創設当初から標榜してきた原則と価値やビジョンよりも、権力と支配を重視するようになった運動の持つ兆候です。

今や、私たちの運動に属するいくつかの教会組織は、神さまの摂理と原則と価値を放棄してしまいました。
私たちをより大きな「拡大家庭」と見るならば、これらの組織のリーダーたちは、彼らの独善的で強引なやり方により、家族をーつに結んでいた聖なる信頼の絆を破ったのです。
彼らはお父様と皆さんの前で、周到な嘘と歪曲により自己の行為を正当化し、わたしとお父様、そして皆さんとの間を裂いたのです。

わたしは、多くの皆さんが、早くわたしがお父様とお会いして、私たちの運動の歴史における恥ずべき時期に終止符を打つ日が来ることを祈っておられることを知っています。それはわたしも同様であり、わたしも再びお父様と抱擁して、昔のように胸襟を開いて話をすることのできる日を切望しているのです。

しかし、それを可能にするためには、皆さんが拡大家庭の家族の一員として、そのような出会いを可能にする道を開くように助けて下さらなければなりません。

これらの組織によって実施された人格殺人ツアーにより、何年にもわたり明らかな嘘と歪曲が撒き散らされた後ですから、わたしがお父様と会うことが簡単なことだなどという甘い考えを持たないで下さい。

もう一つ知らなければならないことは、これらの組織のリーダーたちは、わたしに帰ってきて欲しいと思っていると主張していますが、実は絶対に帰ってきて欲しくないと思っているということです。

既に良識の一線を越えてしまった彼らは、わたしが戻ることを自分たちの体制に対する深刻な脅威と考えているのです。
その結果、
彼らは、否定的宣伝キャンペーンのために、あらゆる手段を動員して、お父様との出会いに「毒を注ごう」とするでしょう。

皆様が、私たちの運動における現在の危機に対して、深く責任を感ずる神さまの息子娘(兄弟姉妹)ではなく、伝えられることをそのまま盲目的に受け入れる、従順な僕であり続ける限り、わたしがお父様との間に、心からの、純粋な出会いの場を持つことは困難になるのであり、そのような出会いが起こることも難しくなります。

しかし、たとえそうであっても、わたしはもう一度お父様とお会いし、皆さんとお会いできる日を切望します。

(次に続きます)