全世界の統一コミュニティの皆さんへ
わたしは、基元節に近づいている今、
非常に深刻、かつ切迫した思いで、
この手紙を書いています。
(つづき)
お父様は、
神さまのみ旨の究極的な理想と目的を
はっきりと理解しておられ、
また神さまの孝子としての自分の使命も
知っておられました。
既に述べたように、お父様は本来は、
真の父母と真の家庭の
地上における実体的な定着を、
永遠の平和の基台として
天に捧げることにより、
基元節の日を宣布しようとしておられました。
それと同時に、
神さまの実体的主権としての
平和理想世界王国、
即ち天一国の開門を可能ならしめるために、
国家的、世界的レベルでの
実体的な勝利を
捧げようとしておられました。
お父様には、基元節に向けてのはっきりした
ロードマップがあり、
明確な時刻表に基づき、目標に向かって
戦略的に歩みを進めておられました。
2001年1月13日には、
神様王権即位式を捧げられ、
天一国の開門を宣言されました。
お父様は、世界基督教統一神霊協会に替わって
世界平和統一家庭連合を立てることにより、
統一運動の中心点(フォーカス)を拡大されました。
家庭連合を通して、
祝福による
真の家庭理想の実体化を促進され、
すべての祝福中心家庭が、
各自の氏族、国家、そして世界に
責任を持つように奨励されました。
2005年には、お父様は
天宙平和連合を創設し、
世界120カ国を巡回し、
家族の三代が、
2006年の新しい時代の開門に参加するようにさせられました。
その基台によりお父様は、
祝福中心家庭と平和大使たちが、天宙平和連合に対し、
主人意識(オーナーシップ)を持つように呼びかけ、
天宙平和連合が
アベルUNとしての役割を果たせるようにし、
さらにその基盤を拡大して、
父母UN(カインUNとアベルUNの一体化により)を創設
することを願われました。
その後、お父様は、
基元節を
2013年1月13日と宣言され、
その日には、
家庭、氏族、国家、世界レベルのカイン陣営とアベル陣営の一体化を通し、
神さまの理想家庭の礎石の上に立って、
実体的な平和理想世界王国を、
神さまに捧げようとしておられました。
このような理解に基づいてみれば、
基元節とは、
決して、何かある霊的条件を立てることにより、神さまと父母様から特別の恩恵が下って、それにより世界が魔法のように変化する姿を驚きをもって見守る、というようなものであるはずがなく、
また、単なる悔い改めと罪の赦しのための儀式でもありえません。
基元節は、
神さまの地上天国が
実体的に顕現する出発点となるべきです。
したがって、
教会の指導者たちが、基元節の本当の意味を誤解し歪曲することにより、
彼らの独善的な目的を、さらに定着させるような行事を行うとすれば、
それは、
神さまに対する冒涜であり、
天と全被造物を前にした犯罪行為です。
***
基元節の本当の意味が
歪曲されてしまっただけでなく、
統一運動の現状を見てみれば、
それが
神さまの摂理から逸脱し、
真の家庭理想からは程遠い文化を
築いてしまったことがわかります。
私たちの運動は、かつては
真実と正義、原理、真の愛の運動でした。
なによりも私たちの運動は、
神さまの摂理を促進しようという
情熱的な決意に満ちた運動でした。
1984年にお父様がダンベリー刑務所に収監された時に、お父様は
「アメリカを恨むな。むしろもっと愛せ」と言われたのであり、
私たちがその基準に従ったので、神さまは
真の家庭と統一運動を祝福することができました。
私たちの歴史を通して、
運動が多くの迫害と困難を通過する中でも、
私たちが神さまのみ旨と天の基準に一致していましたので、
神さまは
私たちの活動を継続して祝福してくださいました。
ところが今日、統一運動は、
神さまのみ旨に焦点を合わせるかわりに、
腐敗したリーダーたちの独善的な思惑が中心を占めてしまっています。
運動の内部の不和が外の法廷に持ち込まれ、天文学的なお金が浪費されています。
人格殺人をもたらす悪意に満ちた嘘が教会の指導者達によってばらまかれ、
思慮の浅い言論キャンペーによって、それが世間の目に晒されています。
祝福中心家庭はお互いに対する攻撃に身を投じ、
指導者たちはメンバーが真の父母様に対して持っている愛と信頼を悪用して、
祝福中心家庭に盲従を要求する偽りの権威を得ようとしています。
祝福中心家庭の中に、良心と主人意識を高揚させようとする代わりに、
核心指導者たちは、彼らを無知の中にとどめようとしています。
これは信頼にたいする重大な違反であり、
何よりも
神さまのみ旨に反逆する犯罪です。
こんにち、教会は原理の要素を歪曲し、
その価値を
たんなる統一教会の教理に引き下げてしまいました。
しかも、
神さまの真の息子として、神さまのみ旨を成就するために来られた真のお父様は
神格化され、たんなる一新興宗教の教祖とされてしまいました。
皮肉なことに、お父様ご自身は、数世紀にわたって神格化されてきたイエス様が、実際は神さまの真の息子であり、真の完成した一人の人間であることを強調されたのです。
お父様は宗教間の壁を超えようと尽力された方であって、
決して、新しい壁を構築しようとした人ではありません。
私たちは、
お父様が、基元節に天に捧げようとしておられた勝利的基盤を築く路程から、
遠く迷い出てしまっています。
私たちの運動のこのような現状を打開し、
神さまの摂理に一致した路程へと引き戻すのは、
真のお母様と真の家庭、そして同様に祝福中心家庭も含めた
私たちの共同責任です。
現在の苦境をもたらしたことに対する責任を逃れられる人はいないのであり、
この重要な時点において、
私たちの責任分担について正しく理解し、
遂行しようと尽力する必要があります。
(つづく)