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第2回MSMI国際セミナーでの基調演説(06)

2013年10月18日、ソウルで開催された
第2回MSMI国際セミナーでの基調演説(郭錠煥)
文鮮明先生の摂理史観と天一国創建時代の歴史認識

先回からの続き▼▼▼▼▼▼

 6. 天一国創建時代(2013~)と祝福中心家庭の使命

ここまで、総裁が具体的に摂理してこられた歩みを
私たちが分析し、その意味を概括してみました。

冒頭に申し上げた通り、
今私たちはどこに立っているのか、
どこに行きつつあるのか、
そして総裁が歩んでこられた蕩減復帰の過程の核心目的は何なのかを認識し、
現在私たちがすべきことと、行くべき方向性を
正確に設定しなければなりません。

今私たちが立っている位置を省察してみると、
今の状況は昔と違います。

昨今の現実を振り返ると、
2013年の基元節は、
天一国が未完の状態で記念する役事として過ぎ去りましたが、
完成すべき天一国に対する神の願いと理想は何一つ変わっていません

したがって私たちは、
今からこのような摂理的な全ての条件を完結させて、
天一国を実体として創建することが私たちの方向性であり、
目標であり、天宙的な大命であることを申し上げたいと思います。

今や天一国を本格的に創建すべき摂理的要請において、
天一国の理想と文化がどのように具現化されべきであり、
天一国市民の資格と生活がどのようなものになるべきかについて考えてみましょう。

これに対する正しい答えは、
蕩減復帰摂理を完結させる為に天宙的な苦痛と困難を克服し実践してこられた
真のお父様の生涯から発見されます。

真のお父様の生涯は、現在地上に生きている私たちだけでなく、
未来の後孫たち、更に霊人たちまでも手本とすべき内容です。

真に感謝すべきことに、真のお父様は
全生涯にわたって根本原理を探され、
また天一国生活の典型となるように実践された核心のみ言葉を
八大教材教本に残して下さいました。

真のお父様は、このみ言葉を生前自ら訓読され、
最終的に完成完結され、神に精誠を尽くして奉献され、
私たちにも貴い贈り物として下さいました(2010.2.19.)。

真のお父様は自ら、「この教材教本は私の最後の宣布であり最後の遺言である
そして私はこれを人類に与える贈り物として作ったがこれは私の教材教本ではなく神の教材教本である
これを訓読すれば神にも会うことができ私にも会える」とし、
「天聖経は天国の聖書であり、平和神経は天国の憲法であり、地上の聖書であると同時に天国の聖書であり、天国の憲法であると同時に地上の憲法である」と語られました。

このように八大教材教本はこの上なく貴いのです。

『天聖経』、『平和神経』、「家庭盟誓」を始めとしたこの八大教材教本の内容について
「誰も手を付けてはならない」と何度も警告されました。

天一国主人である私たち祝福家庭は、
八大教材教本の教えに従って天一国を実体化し
天一国で使命を完遂しなければならないのが、
正しい歴史意識を持った私たちにとって最も重要な使命であるということを、皆様に
第一にお願いしたいと思います。

第二にお願いしたいことは、
天一国創建時代を迎えた私たち祝福中心家庭は、
教会と宗教の垣根を越えて
社会と国家、世界へと天一国の領域を広げていかなければならないということです。

1994年5月から既に宗教や教会の時代が終わったと宣布し、
世界平和統一家庭連合の出帆(1997. 4.8.)を
世界の最高指導者たちの前で宣言されました。

このような観点で見た時、
現統一教会指導部の歴史認識と態度は、
私たちを失望させるに充分です。

蕩減復帰摂理の過程に従って
文師が刻苦の努力で培ってこられた世界的摂理の基盤を忘却し、
放棄しようとする現統一教会指導部の態度に
私は憤怒せざるを得ません。

モーセに従ったイスラエル民族が
荒野での習性を脱ぐことができず、
ヨルダン川を前にして渡るべきか否かを悩んでばかりいたなら、
どうなったでしょうか。

神は、イスラエル民族がマナと鶉なしに、
自ら過去の旧習を捨てて新しい地に入ることを願われたのです。

今私たちが直面した現実は正に、
ヨルダン川を前にしたイスラエルの現実と大きく違いません。

荒野には、希望も生きる保障もありません。
私たちは新しい地新しい地平社会と国家と世界に向かって
私たち自身の力で開拓しなければなりません

もう一つ強調すべき内容は、
皆様の中には、霊界におられる真のお父様の基準は、
真のお父様が地上で語られた基準とは違うと
考えてはおられる人はいませんか。

真のお父様は
人間の堕落と関連する習慣と意識を全て脱いでしまえ」と語られました。

堕落のために生じた宗教と教会、祈祷と礼拝を始めとした多くの儀礼さえも、
もはや必要なくなったことが正に
私たちが直面している現実であると真のお父様は語って下さいました。

それにも関わらず、
私たちの意識の中に
堕落と関連する旧習がそのまま残っているなら、
私たちは自らこれを打破しなければなりません。

私たちが生きている時代の摂理的状況は
私たちが摂理の中心軸として
蘇生期・長成期・完成期を過ぎて神の直接主管圏に入り
天一国生活を直接履行しなければならない状況です。

このような摂理の恵沢を受けているにも関わらず、
復帰摂理過程に必要だった旧約、または新約摂理の認識と生活習性に留まっているなら、
真に痛嘆すべきことです。

私たちは既に私たちの名前で祈っていませんか。
仲保者を通じた救援の時代ではなく、
神が私を直接主管される立場を確信し、
摂理の主体として天一国主人であり中心家庭の地位を真摯に省察し、
日常生活の姿を通してその位格を具体的に現実化させなければならない
時代ではありませんか。

私たちは、
天一国実現に反対する如何なる群れにもこだわることなく、
天一国の価値を必ず実現しなければなりません

カナンに入って、
今日の私たちよりもっと難しい条件においても、
城門を開こうと命をかけて戦わなければならなかった
イスラエルの二世たちのように、
私たちは
天一国実現の為に
如何なる困難も甘受しなければなりません

退く所がない境地ですが、
世界に向かって生死をかけて前進しなければなりません

このことは、
天一国出発の摂理
神と真の父母様から相続された私たちの役目であり使命だという事実を、
肝に銘じて下さるようお願いします。

喩えて言うと、
私たちはヨルダン川を渡ってカナンの地に入城した人々です。
たとえ私たちが直面した現実が、あまりにも苛酷で克服し難く見える環境条件に満ち溢れていても、
真のお父様が残された摂理の使命を認識し
必ず天一国理想を実体化しなければなりません

暫く前に、誰かがローマ教皇に対して「無神論者たちは必ず地獄に行くのか」と質問したそうです。ところが驚くべきことに教皇は「そうではない」と答えました。

このような教皇の返答は、イエスを信じ神を信じてこそ救援されるという伝統的なカトリック教理と異なる答えですが、教皇はそう思うというのです。

私は教皇のこのような態度を見て、
真のお父様が宣布された成約時代、天一国の価値が
これから普遍化されていくと思いました。

ご存知のように、
真のお父様は様々な宗教と団体から侮辱されながらも、
超宗教・超国家運動を展開してこられました。

地上天国である天一国に向けた総裁の真心を、
今では教皇を含めた数多くの宗教指導者たちが証し支持しています。

過去に世の中は、どれほど真のお父様の活動と統一運動を
嘲笑し批判したでしょうか。

ところが、聖和された時、
真のお父様を直接非難したり批判したりするメディアは
ほとんどありませんでした。

韓国の放送局は言うまでもなく、世界的な放送局さえも、
真のお父様の聖和式を生中継し、その生涯を称えませんでしたか。

真のお父様のように生涯を経綸された方がどこにいますか。

一生を摂理的な功績としてのみ生きてこられた方なのです。

しかし本当に残念なことは、
2005 年を過ぎて何年か後から、
統一家の中に以前にはなかった葛藤や不祥事が次々と起きるに伴い、
真のお父様が経綸してこられた世界的な基盤をそのまま継承・発展できなかった点です。

私たちが必ず固守すべきものは
真のお父様が教えて下さった原理原則と天道です

その中でも、
真の家庭の三代圏理想は、
蕩減復帰摂理の目的と創造理想の根本となる原理ですから、
決して放棄も変更もできません。

神の真の愛・真の生命・真の血統は神の創造目的であり、
摂理の根幹である真の家庭の三代圏、
真の血統を通してのみ継承されます。

これを毀損する行動を
そのまま幇助(ほうじょ=正犯による犯罪の実行を容易にする行為)してはいけません。

また如何なる場合でも
真のお父様が立てられた天宙史的遺業と原則は絶対的なものとなるでしょう。

また真のお母様(韓鶴子女史)が正しい姿勢で
真のお父様を輔弼(ほひつ=天子・君主などの行政をたすけること)し、
内助し、精誠を立てた内容も
永遠の基準となって後代に相続されるでしょう。

真のお母様(韓鶴子女史)の内助と共に、
真の子女様たちのみ旨に対する精誠と実践も、
私たちが模範とすべき伝統となるでしょう。

勿論、このような内助と精誠は容易ではないため、
ある時点で間違って否定されることもありますが、
そのようなことが起きたとしても、
真のお父様が精誠を立てて勝利された
蕩減復帰摂理の全ての業績が完全に崩れるわけではありません。

経綸された基盤はそのまま保存されますし、
間違ったものは各自の責任によって
原理的な方式で整理されるでしょう。

このような点で、
今私たちが見つめる真の家庭の姿が懸念されるとしても、
神の蕩減復帰摂理の原則があるために、
私たちがその基準を失ってはいけません。

天一国の国民であり、天一国の中心家庭である私たちは
自分も知らないうちに天の祝福を溢れるほど受け、
氏族メシヤ家庭として、
第4次アダム圏家庭として、
祝福中心家庭として、
天一国の国民であり、主人として、
驚くべき途方もない祝福を受けて、
高い位相に上っているという事実を肝に銘じなければなりません。

真のお父様が
私はお前たちにこれ以上与えるものがない祝福権も与え相続権も与えみ言葉も八大教材教本も全て与えたこれからはお前たち自身が責任分担を果たし実体として成すことだけが残っている
と語られました。

このような脈絡から、
第一に、私たちは真のお父様のみ旨を
自分のみ旨とし
真のお父様の願いを
自分の願いと思って実践し
私たちの責任分担を完成する生活をしなければなりません

第二に、神のみ旨の成就を妨害し、
神の心情を蹂躙する非原理的な行動に対して、
私たちは憤然と立ち上がり
挑戦しなければなりません。

第三に、各自が神の真の愛・真の生命・真の血統を伝授された祝福家庭として
自分の家庭の三代圏理想実現に全ての力量を集中し
天一国創建を、誰の責任でもない
正に私たち各々の責任として
成し遂げていかなければなりません

真のお父様が自ら経綸してこられた
蕩減復帰摂理史の摂理史観を正しく知って
天一国創建に全ての努力を傾けなければならないということを
最後に申し上げます。

ありがとうございました。

<<「恒久的平和世界の道」第2部
生命をかけた真の愛と平和の道
(郭 錠煥 著) より引用