ほとんどの食口が余り知らない統一運動の分裂の様子を
直接目撃し、確認することができた
ハワード・セルフ氏
(彼は米国で半世紀近く統一運動の食口であり指導者として生きてきた)
彼が、この書信で
本人の直接の経験と具体的な資料をもとに、
会員にその真実を伝える。
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▽▼▽つづき
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全世界の統一運動会員、平和大使、そして主要国の指導者に送る書信
(2020年9月20日)
教権グループと3姉弟、韓夫人は共に結託し、
3姉弟は統一運動傘下にある各主要組織の指導者の座に据えられました。
要職に就任した彼らが文師の直系であったことから、
一般のメンバーの目には霊的権威を持った立場として映りました。
彼らはその後、段階的に統一運動の資産に対する法的統制権を掌握し始めるのです。
文師は常に文顯進会長を、摂理機関全体に対して霊的監督を行う後継者と見ていました。
文師はその監督権を毀損し妨害しようとする者たちの試みに気付かないまま、
一見無害に思える彼らの人事措置の要請に同意しました。
韓夫人はこれらの要請を主導的に推し進めた立場であり、そうしたポジションが与えられなければ兄弟たちが家庭を離れてしまうかもしれないといった遠回しな脅迫さえするほどでした。
家庭の平和を維持するため、文師はしぶしぶこれに同意しつつも、内心、文会長が包括的な権限を持ち続けることを常に期待していました。
ジャスティン(文國進)には、韓国財団や日本統一協会を含むビジネス分野を総括する位置が与えられます。
事業家としての彼の技量は、メンバーたちには誇張して伝えられました。
その位置から彼は指導者グループに資金を調達し、組織間の資金の流れを統制。
標的に据えた組織に対しては財政監査を行うことができました。
ショーン(文亨進)は韓国の地域教会から、いち早く韓国教会の全国的責任者に昇進します。
一見すると、彼は牧師として並外れた成果を上げているように見えました。
彼が担当した韓国の小さな地域教会は、飛躍的な成長を遂げていました。
しかしよく調べてみると、周辺の教会は本部の指示によって閉鎖、統合され、所属していたメンバーはショーンの教会の信徒になることを余儀なくされていたのです。
こうした現状は、地元のメンバーだけが知っていました。
しかし、全世界のメンバーのほとんどは、こうしたことがショーンを偉大な宗教指導者として取り繕うために行われていた事実を知りません。
やがて韓夫人はショーンの任命を画策し、
まずは家庭連合の世界会長、
続いてUPFの理事長の位置に就けることに成功しました。
さらに彼らは、長い間、統一運動から離れていた野心的なタティアナ(文仁進)を仲間に加え、彼女を北米における統一運動の「総会長(CEO)」という架空の位置に押し立てました。
彼女は間髪を入れずに米国協会の理事陣を自分の息のかかった者たちにすげ替えます。
ところが後日、文会長が父の意向通りに再度、理事陣を原状復帰しようとするのを受け、指導部は文会長が父の意向を無視して理事陣を交替させたと、歪曲した報告をしたのです。
教権グループは、これらの重要な地位を掌握さえすれば、ショーン、ジャスティン、タティアナに複合的影響力が与えられ、文会長を阻止してメンバーを統制し、必要な時が来れば法的攻勢に出ることもできると過信していました。
2009年、ショーンは家庭連合の名称を公式的に「統一教」と変更します。
すでに述べたように、ショーンと教権グループは教会全般にわたって権力と統制を維持し得る、カトリック教会のような中央集権型の体制を取り入れようとしていました。
彼は、「統一教」が統一運動の完成段階を意味すると主張し、
運動内の平和組織を愚弄しました。
これらすべては、
文師が協会創設50周年の記念式で明確にされた説明と完全に矛盾するものでした。
文師は、今や教会時代は終わり、家庭中心の時代、さらにはそれが自然に世界平和実現へと拡がる時代が始まったと説明していました。
ショーンの階層的な教会モデルへの執着や、摂理の方向性に対する無知は、彼が自ら率いた組織(FFWPU)の性質や趣旨についてすら、まったく理解できていなかったことを露呈しています。
統一運動の多くのメンバーは、ショーンが家庭連合の世界本部と「世界宣教本部」を通して作成し、発表した人為的な指示事項を、何の疑いもなく受け入れるばかりでした。
この間、韓夫人と教権グループは、事あるごとに、教会の階層構造における中心性と、彼らへの「絶対服従」とを、メンバーの核心的責任として強調し続けました。
彼らは自らの意図を貫徹するための手段として、
「真の父母」の名を繰り返し利用しながら、独善的で真実性のない指示を押し付けたり、本部印のない公文を発布したりしました。
多くのメンバーは、これらの指示に従うことで、天のみ旨に合致し得ると信じていましたが、実際には、彼らは文師の願いに反した韓夫人の私的な意図を推し進めるための犠牲となってきたのです。
教権グループは後に、
訴訟のための法的根拠として使用する不正な記録まで作り出しています。
指導者たちによって形成された、非常に問題のある文化は、メンバーを操作し分裂を深めるのに功を奏しました。
韓夫人は、後の法的訴訟の場で、文師も夫人も共にショーンの指示内容を承認したことはなく、ショーンが後継者であったこともないと証言しました。
しかし、そう述べたからと言って、韓夫人がショーンの後継者任命を画策した張本人であるという歴史的な事実から逃れることはできません。
しかも、あまりにもっともらしくそれを遂行したため、ショーンは本気で自らを後継者と信じるに至ったのです。
ショーン(亨進)とジャスティン(國進)は、彼自身が起こした行動から見る時、虚飾を施した日和見主義者であり、何らかの明確な原則に基づいて行動していないことは明らかです。
ショーンは母親の神格化を自ら主導して母親に追従しつつ、教権グループが願う教会中心体制を支持することで、双方に調子を合わせようとしました。
これらの行動はいずれも非原理的であり、統一運動の摂理的変化と真っ向から対立するものです。
ところがショーンはその後、リーダーの座を追われるや否や、自らの神学的立場を完全に覆しました。
彼は教会指導部と韓夫人とをサタン・悪魔と非難しながら、独自の「聖殿教会(Sanctuary Church:サンクチュアリ教会)」を設立し、その「天一国憲法」を制定しながら、自らを「2代王」と宣言しました。
(「1代王」も存在したことがないというのに!)
原理的な根拠を持たないサンクチュアリ教会は、
明らかに個人を崇拝する団体にほかなりません。
同様に、ジャスティン(國進)は母親によって、すべての要職から退けられた途端、
明言していた自らの神学的立場を逆転させました。
サンクチュアリ教会の「憲法」は、
彼とその子孫たちが彼らの教会の財政を永久に管理するように定めています。
2009年から2012年までは、統一運動の歴史上、類を見ない暗黒時代であり、
凶悪な行為が宗教の名の下に断行された期間でした。
特にこれが文師の生涯における最後の3年間であったことを思う時、
この行為がどれほど凄惨なものであったかしれません。
タティアナ、ショーン、およびジャスティンは各々、彼ら自身の法的地位が確保されるや否や、自らが管理する組織を通じて、文会長の人格殺害(人身攻撃)のための世界的なキャンペーンを組織しました。
彼らは自分たちの真の意図を露呈し、文会長を「父親が自らを後継から外したことを恨み、兄弟たちへの嫉妬心から『統一教会』の資産を盗み、統一運動を見捨てた人物」として描く、架空の物語をでっち上げ
文会長を激しく非難しました。
ショーンとジャスティンはこれらの攻撃を韓国、日本およびその他の国々で主導しました。
タティアナは、米国で中傷キャンペーンを実行し、さらに中南米などの地域へも影響を及ぼしました。
「嘘も百回言えば真実になる」というレーニンの言葉は、文会長に対する嘘と偽りの情報がひっきりなしに流され続けた当時の統一運動の状況を、いみじくも言い表しています。
文会長に対するこうした誹謗キャンペーンは数年にわたって続き、
その虚偽に満ちたストーリーは、後に彼らが引き起こした数々の訴訟の根拠として利用されました。
さらに言語道断な事実は、
ショーンとジャスティンが権力の座にあった期間、ジョージ・オーウェル式 の共産主義的手法を用いて、統一運動内の牧師や青年指導者たちに対し、彼らが率いる新体制への忠誠を誓うビデオ撮影を強要したことです。
これに参加することを拒んだ場合、解雇、またはそれ以上の最悪の結果が待ち構えていました。
統一運動には本来、除名という制度は存在しませんでした。
それは、最悪の罪人ですら、最終的には赦しと救いの道(普遍的救済)があるという原理的な信念ゆえです。
しかし、教権グループはこの時、統一運動史上初めて、「除名」というポリシーを公式化し、断行したのです。
これはひとえに、教権側に同調することを拒み、文会長攻撃への同参を拒否した人々を標的とした方針でした。
また、統一運動で最も神聖にして価値ある秘蹟である祝福結婚が
政治的武器として用いられたのも、この時が初めてでした。
メンバーは、文会長が主導する行事にただ参加しただけで、参加者とその子どもたちが祝福を受ける権利を剥奪されるだろうと通告されたのです。
ここに挙げたものは、ほんの一部に過ぎませんが、
彼らはこうした方法で、高齢の文師に精神的苦痛を与え、彼らの悪意に満ちた計略を促進するための宣言文に署名するよう、文師に働きかけました。
悪名高い午前4時の「寝室ビデオ」に現れているように、
彼らのそうした卑劣な行為は、舞台裏で常に繰り返されてきました。
教権グループは、弱っていく文師を執拗なまでに刺激しながら文会長の正統性を奪い、公に十字架につけるための陳述書まで、文師に作成するように迫ったのです。
彼ら教権グループは
すべての神聖なものを冒涜し、背信しました。
そして、文師の原理と価値とその教えとを完全に歪曲した新たなカルト教団を作り出したのです。
世界中の何十万人もの誠実なメンバーによって支持された文師と文会長は、
血と汗と涙を注いで、神の理想、生来の基本的権利、そして個人の責任を守る摂理運動を構築しました。
彼らは、真理と義と善の源である神に繋げることによって人類を解放するという高貴な大義のために尽力し、自らの人生を捧げてきました。
今、これらすべてが踏みにじられています。
統一運動の主要組織は強奪(ハイジャック)され、
韓夫人を新しい神として崇拝する、
新たな「独生女」教団へと変異したのです。
つづく