先回からの続き
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1998年
文会長の就任式が象徴する大きな希望と期待を抱き、文総裁は
文会長に、教会時代の終焉という新しい時代を開くという使命を与え、
統一運動全体に対する全権を託されました。
総裁は、
すべての主要活動と摂理機関が、文会長の権限の下に置かれる
第4アダム圏を宣布されました。
これには、
アベル国連や平和大使、世界的な祝福、世界文化体育大典、家庭連合、平和連合、ワールドカープ及び青年連合のような摂理機関とすべての平和連合が含まれました。
さらに文会長は、
統一運動の指導者を指揮し、
祝福家庭を教育する責任を持つだけでなく、
祝福を与える権限を持つようになりました。
文会長にその使命が円滑に委譲されるようにするため文総裁は
大々的な準備を行い、
統一運動指導者たちの再編成からはじめ
統一運動全般を再構成しました。
総裁は、
36家庭以下の元老指導者を引退させ、
前任者より20~30歳も若い韓国指導者たちに
交代させました。
これらの指導者たちは、
自分たちの父母に従って若い年齢でこの運動に参加していた
1.5世と呼ばれるグループです。
文総裁は、
彼らの父母たちをよく知っており、
若い韓国指導者たちを重要な最高位職に任命しました。
しかし、それは
彼らの実力が抜き出ていたからではありませんでした。
総裁と年配の父母世代よりも年齢が若い彼らの方が、
後継者である文会長と、うまく関係を築ける可能性が高い
と考えたからです。
文総裁は、彼らに
文会長を証詞(あかし)する洗礼ヨハネの役割を果たすように、と
明白な任務を与えました。
文総裁が残した唯一の36家庭の元老は
郭錠煥会長でした。
その理由は
彼の功績によるものではなく、文会長の義父だったためです。
郭会長は、総裁から
すべての長老と指導者が、文会長と完全に一つになるよう促す任務を受けました。
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残念ながら
この新しい1. 5世の韓国人指導者たちは、
信仰を持って統一運動に加わった彼らの両親とは異なり
霊的な目的によってではなく、
世俗的、政治的、そして日和見主義的に動きました。
彼らは、
自分たちの新しい地位が、
文会長を支援するよう願われて与えられたものであるにもかかわらず、
それを
自分と家族の利益につがる機会と捉えました。
彼らは、
既存の教会組織を受け継ぐ任命を、宝くじに当選するようなものだと考えており、
そのように語っていたことを、人々は聞いていました。
そして、それを統一運動の中で
自分と家族の出世の機会だとみなしていました。
そうすることで、
第4アダムの証人(あかしびと) となるべき
使命と役割を持って任命された摂理的な意味が
見えなくなってしまったのです。
文総裁が、教会時代の終焉の命令を宣言した時、
新しく任命された指導者たちは
これを断固として拒否しました。
彼らは
受け継いだばかりの制度的な教会による特権を放棄するつもりは
ありませんでした。
指導者たちは、
文会長を大きな脅威だと感じました。
その理由は、
新しい摂理の時代を迎えるために
文会長が、神さまと彼の父と誠実に一致していること、
摂理的任務を実行するために心を捧げて献身すること、
を知っていたからです。
彼らは、
文会長の新しいリーダーシップが、
教会及び、彼らが現在統制している機関にとって
何を意味するのかを知っていました。
それゆえ彼らは、
文会長とその権威を弱め
制度化された教会の構想を推進するために、
あらゆる手を尽くしたのです。
後ほど見ていきますが、彼らは、
自分たちのサタン的な計画を進めることができる唯一の方法が、
文総裁の家庭の他の子女や
統一運動のメンバーに、その計画を浸透させることである、
と結論付けました。
2001年はじめ文総裁は、
全世界の統一運動の40歳未満の指導者たちを、文会長の権限の下に置き、文会長が率いる21日の指導者修練に参加するよう指示しました。
一部の指導者が40歳以上であると報告されると、総裁は48 歳未満の指導者を文会長の権限下に含めるように軌道修正しました。
これは実質的に、統一運動のすべての指導者を文会長の権限下に置く措置でした。
指導者グループを再編成し、
文会長と共に働く若いリーダーたちを教育し、
文会長の重要な摂理的地位を強調する、これらの準備は
すべて、
新しい摂理的時代に入るためのものでした。
新しい時代に、
文総裁が築き上げ準備したすべての基盤を
文会長が活用できるようにするための
準備なのです。
前例のないこれらの措置は、
決して繰り返されるべきではありませんでした。
これは一生に一度の、
総裁の後継者の公認だったからです
(次に続く)